#06 システム・スタビライザーが必要

システム・スタビライザーが私の役割

在宅医療や地域包括ケアが上手く機能するためには、そのシステムを安定化させるためのカギがどこにあるのかを探り、どのスイッチを押せば時間と費用の効率化が図れ、最大限の効果を生み出すことができるかを考え実行する役割が必要です。

それを私はシステム・スタビライザーと名付けています。私の役割とはまさにそのシステム・スタビライザーだと思っています。

そして最大限の効果を生み出すカギはチームワークやネットワーク、フットワークというキーワードにあり、それらをシステムの中で効率よく動かしてゆくことが、今の私の仕事の面白さでもあります。

ホメオスタシスとか恒常性維持というように、人間の体はいろいろな機能を持ったそれぞれのパーツが無駄なく集まり一個の総体となって効率よく機能的に生体の状態が保たれています。

そのことを社会にも投影してみたら、同じことが言えるのではないでしょうか

世の中も一つの生き物と考えられます。地域包括ケアも、厚生労働省、医師会という組織も一つの生き物といえる。それぞれにシステム・スタビライザーは必要だと思います。

在宅療養空間システムを如何に安定させるか

地域のシステム・スタビライザーを自称する私にとって、在宅療養空間というシステムを如何に安定化させるかが重要なテーマです。

そのためには在宅療養の継続を阻害する種々のリスクを明確にし、それに対してのリスクマネジメントのプログラムを作り、参加する人たちが各々の役割を果たしてゆくという、全体がサイコドラマのような形で、トータルで在宅療養空間が安定して継続できるような仕組みをデザインすることが重要だと考えています。

と同時に、在宅医療空間が破たんする時があります。在宅の患者さんが、せん妄が起きたり骨折したり、肺炎などの感染症になったり合併症を起こしたりした場合です。これは認知症に限ったことではなく、老化によっても起きます。

その時に薬とケアでベストマッチングに持っていくことも大切です。

それをチームでモニタリングしながら患者さんにとって最適な在宅医療のPDCA(Plan・計画 → Do・実行 → Check・評価 → Action・改善)サイクルをチームで回すことを、それぞれの医師や看護師やケアマネジャーがデザインできれば素晴らしいと思います。

この記事の著者/編集者

坂本諒 法人 役職

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